自分の「心の防御力」を客観的にチェックする
詐欺の被害に遭うのは、特別な人だけではありません。詐欺師は、私たちが持つ「心の隙」や「行動習慣」につけ込んできます。あなたの詐欺に対する「心の防御力」、つまり詐欺耐性(サギ耐性)がどのくらいあるか、客観的に把握することが被害防止の第一歩です。
以下のチェックリストを使って、ご自身の普段の行動を振り返ってみましょう。正直に答えることで、あなたの「弱点」と、今すぐ始めるべき「対策」が見えてきます。
詐欺耐性セルフチェックリスト
以下の質問に対し、ご自身の行動に当てはまる項目をチェックしてください。
【電話・会話の習慣】
1 知らない番号からの電話でも、とりあえず出てしまうことが多い。
2 電話で「急いでいる」と言われると、すぐに話を聞いてしまう。
3 家族からの電話で「番号が変わった」と言われたら、以前の番号にかけ直さず信用してしまう。
4 警察や銀行を名乗る人物から「カードを預かる」と言われたら、違和感を覚えずに話を聞いてしまう。
5 電話で「暗証番号」や「パスワード」を聞かれても、つい話してしまいそうになる。
【情報リテラシー・行動習慣】
6 有名企業を名乗るメールのURLは、内容を確認せずクリックしがちだ。
7 「有料サイトの未納がある」というメールが来たら、不安になって記載の番号に電話してしまう。
8 「誰でも簡単に高収入」といったネット広告を、疑わずに信用してしまう。
9 振り込みや決済手続きで、第三者に言われるがままにATMを操作した経験がある。
10 自分の判断だけで解決しようとし、家族や友人に相談することをためらう傾向がある。
【家庭・セキュリティ環境】
11 固定電話に迷惑電話対策機能(警告メッセージ、着信拒否など)を設定していない。
12 家族と「合言葉」を決めておらず、本人確認の習慣がない。
13 自身の銀行口座の引き出し限度額を、高額なまま設定している。
14 宅配便の再配達など、重要な通知をメールやSMSに頼りすぎている。
15 警察や消費生活センターなど、緊急時の相談先を控えていない。
診断結果とあなたの「詐欺耐性レベル」
チェックした「はい」の数に応じて、あなたの詐欺耐性レベルを診断します。
【「はい」が 0~3個】:詐欺耐性レベル高
診断: 非常に高い警戒心と、正しい対処法が身についています。基本的な防御習慣が確立されているため、詐欺の被害に遭うリスクは低いです。
アドバイス: この習慣を維持しつつ、最新の詐欺手口やSNS関連の新しい手口など、常に情報をアップデートすることを心がけてください。
【「はい」が 4~7個】:詐欺耐性レベル中
診断: 基礎的な知識はありますが、特定の状況や心理的プレッシャーがかかった際に、判断を誤るリスクがあります。特に「電話対応」や「即答を迫られる状況」に弱点があるかもしれません。
アドバイス: チェックした項目を参考に、特に「鉄則1:即断即答しない」「鉄則2:正規の連絡先にかけ直す」という行動原則を意識して訓練しましょう。
【「はい」が 8個以上】:詐欺耐性レベル低
診断: 詐欺師が狙いやすい「心の隙」や「危険な行動習慣」が多く見られます。今すぐ具体的な対策を講じなければ、被害に遭う可能性が高い状態です。特に、「権威への盲信」や「情報リテラシー」に大きな弱点があるかもしれません。
アドバイス: このチェックリストをそのまま行動マニュアルとしてください。特に「はい」と答えた質問に関係する防御策を、今日から実行しましょう。家族や友人に結果を共有し、協力してもらうことも重要です。
診断で見えた弱点を克服するための具体的な行動
診断結果を踏まえ、特に危険な行動を克服するための対策を再確認しましょう。
●「即答しない」ルールを徹底する (No.2, 3):
●不審な電話はすべて「一度電話を切って、掛け直す」を合言葉にしてください。特に金銭やカードに関する話は、必ず第三者(家族や警察)に相談する時間を確保しましょう。
●情報源を疑う習慣をつける (No.4, 6, 7):
●公的機関や銀行が、電話で**「暗証番号」を聞いたり、「カードを預かり」**に来たりすることは絶対にありません。
●メールやSMSのURLは、必ず公式サイトのURLと一致するか確認する癖をつけましょう。
●環境を防御する (No.11, 12, 15):
●固定電話に迷惑電話対策機器を導入し、知らない番号は自動でブロックしましょう。
●家族の合言葉を再設定し、本人確認を徹底しましょう。
●警察相談専用電話(#9110)を電話機の近くにメモし、すぐに連絡できる状態にしておきましょう。
詐欺対策は、歯磨きや戸締まりと同じ、日々の習慣です。このチェックリストを定期的に見直し、常に警戒心を維持することで、詐欺の被害からあなた自身と家族を守りましょう。