2. 「裁判になりますよ!」を信じるな:架空請求詐欺の全パターンと絶対NGな行動

「法的手続き」を匂わせる脅しに立ち向かう
あなたの元に突然、「有料コンテンツの未納料金がある」「期限までに支払わなければ訴訟を起こす」といった通知が届いたことはありませんか? これは、受け取った人を不安に陥れ、冷静な判断力を奪う架空請求詐欺の典型的な手口です。

詐欺師たちは、裁判所や公的機関、有名企業などを装い、「法的措置」という強烈な言葉でターゲットを追い詰めます。しかし、正しい知識を持っていれば、この手の詐欺に騙されることはありません。

架空請求詐欺の主要なパターン
架空請求詐欺は、通知の送り元によっていくつかのパターンに分けられます。共通しているのは、「身に覚えのない請求」であること、そして「連絡を急かす」ことです。

(1) 有料コンテンツ・サイト利用料請求型
手口: 「アダルトサイトの登録料が未払い」「動画サイトの利用料が滞納している」などとSMSやメールで通知が来ます。少額な請求から始まり、無視すると高額化すると脅してきます。

特徴: 記載された電話番号に連絡すると、「今日中にコンビニで電子マネーを購入すれば解決する」と指示されます。

(2) 公的機関なりすまし型(訴訟・差押え)
手口: 裁判所、検察庁、消費生活センターなど、公的な機関の名称を使ってはがきや封書が送られてきます。内容は、「あなたに対する訴訟が提起された」「財産の差押え手続きに入る」といった、極めて強い不安を煽るものです。

特徴: 連絡先として携帯電話の番号など、公的機関らしからぬ番号が記載されていることがほとんどです。

(3) 宅配・通信事業者なりすまし型(SMS・メール)
手口: 大手の宅配業者や通信会社を装い、「荷物が不在のため保管中」「本人確認が必要です」「お客様の携帯電話が不正利用されています」といったSMSやメールを送ってきます。

特徴: リンク(URL)が添付されており、クリックさせると偽のログイン画面に誘導し、クレジットカード情報やID、パスワードを盗み取るフィッシング詐欺と連携していることが多いです。

絶対にやってはいけない!3つのNG行動
不安や焦りから、つい詐欺師の思うがままに行動してしまいがちですが、以下の3つの行動は絶対に避けてください。

NG行動1:記載された連絡先に電話・返信すること
危険性: 連絡した時点で、あなたの電話番号が「生きている」(使用されている)と詐欺師に知られてしまいます。一度反応してしまうと、その後も執拗に請求の電話やメールが来るターゲットリストに載ってしまいます。

NG行動2:メール内のURLをクリックすること
危険性: 偽のサイトに誘導され、個人情報、ID、パスワード、クレジットカード情報などを盗み取られます。これらは不正利用され、金銭的な被害に直結します。公的機関や大手企業からの通知でも、URLの真偽は必ず自分で確認しましょう。

NG行動3:コンビニで電子マネーを購入すること
危険性: 詐欺師は、電子マネーのギフト券(プリペイドカード)の番号を聞き出すことを要求します。電子マネーは現金と同じで、一度番号を伝えてしまうと、追跡や返金が非常に困難になります。「支払いは電子マネーで」と指示された時点で、100%詐欺だと断定できます。

正しい対処法:不安を打ち消す2つの確認ステップ
架空請求の通知が届いたら、不安に感じるのは当然です。しかし、まずは落ち着いて以下の2つのステップを踏んでください。

ステップ1:無視が原則。ただし公的機関名を確認
身に覚えのないメールやSMSは完全に無視してください。連絡が途絶えれば、詐欺師もターゲットを諦めます。

もし裁判所など公的機関を名乗るはがきが届いたら、一度落ち着いて、その通知に記載されている連絡先ではなく、自分でインターネットや電話帳で調べた、正規の裁判所や機関の番号に電話をかけ、自分の名前で本当に訴訟が起こされているかを確認してください。

ステップ2:消費者ホットラインへ相談する
不安でどうしても落ち着かない場合や、金銭的な被害に遭う寸前の場合は、すぐに専門の窓口へ連絡しましょう。

【相談窓口】

消費者ホットライン:188(いやや!)

商品やサービスに関する契約トラブルなど、消費生活全般の相談。

警察相談専用電話:#9110

すでに詐欺の被害に遭った、または犯罪性が高いと感じた場合。

「法的手続き」という言葉に怯える必要はありません。日本の法律では、公的機関があなたに電話でいきなり金銭を要求したり、メールで裁判を通知したりすることはありません。冷静に、そして毅然とした態度で通知を無視することが、詐欺から身を守る最大の防御策です。

最近の記事

PAGE TOP